クレジットカード債権はファクタリングできる?入金まで待てないときの対処方法を解説

クレジットカード債権はファクタリングできる?入金まで待てないときの対処方法を解説

【記事更新 】

2022/11/08

B2B、B2Cを問わず、多くの企業が顧客からの決済手段としてクレジットカードを利用しています。

クレジットカードは便利な反面、売上代金を受け取るまでに時間がかかる(リードタイムが長い)というデメリットがあります。

また、クレジットカード売上の入金前に予想外の出費が発生した場合、入金予定はあるにもかかわらず、資金不足に陥る可能性もあります。

このような時、どのような対処法があるかご紹介していきます。

【前提】クレジットカードの入金サイクルとは

通常、顧客がクレジットカードで代金を決済しても、その日のうちに手数料を差し引いた売上が入金されることはまずなく、月末といった「締め日」時点の売上代金が「入金日」に振り込まれます。

このクレジットカード会社や決済代行サービスが加盟店へ売上代金を提供する日のことを「入金日」と言います。

そして、売上があった日から実際に入金されるまでの期間を「入金サイクル」といいます。例えば、末締め翌末振込の場合、10/1の売上は11/30に振り込まれます。

このように入金サイクルが長い場合、クレジットカードの売上はあるものの、手元にまだ売上代金がないので、資金繰りに困る可能性が出てきます

入金サイクルが短いクレジットカード決済もありますが、審査があったり、利用できる条件が設定されていることがあります。

クレジットカード入金日までの資金繰り方法

クレジットカードのように入金サイクルが長ければ、売上はあるものの資金繰りに困ることもあります。

そこでここでは、クレジットカードの入金日までにできる、つまり1~2ヶ月でできる資金繰り方法をご紹介します。

別の売上を立てる

キャッシュフローを改善する方法の一つは、支払いサイクルが短い売上を作ることです。この場合では、前払いや着手金を受け取ったり、現金払いにするなどの方法があります。

また早急に売り上げを立てたい場合は、顧客に割引や特典といったメリットを提供することで、売上が立ちやすくなります。

ただし、企業にとって長期的には割引や特典といった選択は有利な選択肢ではないかもしれませんが、短期的に売上を伸ばすのには役立ちます。

資産を売却する

土地を始め、機械、電化製品といった資産を売却することで、事業資金を調達することができます。

例えば、すぐに買い取り可能な業者を利用すれば、不動産であっても迅速に資産を売却することができます。ただし、早く売ろうとするほど、通常の売却に比べ売却代金が少なくなる可能性があります。

支払期限を伸ばしてもらう

資金繰りの一つの方法として、取引先や他の債権者と交渉して支払期限を延期してもらう方法もあります。

しかし、これは信用や心証に悪影響を与える可能性があるので、ベストな選択肢とは限りません。

ただし法人税といった税金関係であれば交渉先は行政機関ですので、交渉してみる価値はあります。

借り入れを行う

経営状況や代表者の信用情報によっては、商工ローンやビジネスローン、セーフティネット貸付、銀行などで借り入れを行うことで運転資金を調達する方法があります。日本では一般的な手法で、ネット銀行でもビジネスローンを扱っています。

利率が低く、入金スピードもはやければ、資金繰りに役立つでしょう。ただし、審査に通らない・利率が高い・入金までのスピードが遅いと、あまりおすすめできません。

取引先からの入金を早めてもらう

取引先と良好な関係を築いていれば、入金を早めてもらえる可能性があります。

支払い条件を変更したい理由を説明し、さらに、なんらかの割引等をすることで、早期支払いに応じてもらいやすくなります。

クレジットカード以外に売掛がある場合は、挑戦してみたい資金繰り方法です。

キャッシュレス決済を利用する

ビジネスの性質上、現金払い以外の決済方法を用意することもあります。しかし、クレジットカードでは入金サイクルが長い。

そんな場合は、QRコード決済といったクレジットカード以外のキャッシュレス決済を利用するのも1つの方法です。

決済サービス等により条件は異なりますが、各種条件をクリアすると入金サイクルが翌日というキャッシュレス決済サービスもあります。場合によってはクレジットカードよりも手数料が安いのです。

このサービスが使えれば、入金まで首を長くする必要がありません。ただし、すぐに導入できるとは限りませんのでご注意ください。

ファクタリングを利用する

売掛金がある場合、現実的な資金繰りの選択肢となるのがファクタリングです。
利用には手数料はかかりますが、申し込みから最短で当日中に資金を受け取ることができます。

ファクタリングはローンではありませんので、貸金業者にあるような返済能力の審査はなく、有利子負債にもなりません。

また、2社間ファクタリングであれば、よほどのことがない限り、取引先に利用が知られることもありません。

借り入れではなく、また取引先へ知られずに資金繰りを改善したい場合にファクタリングはおすすめの資金調達・資金繰り方法です。

クレジットカード債権ファクタリングのメリット

ファクタリングとは、企業の売掛債権をファクタリング会社に売却・譲渡することを指します。ファクタリングを利用すれば、基本的にスピーディーに手数料を差し引いた代金が入金されるため、資金繰りの改善に役立ちます。

では、入金待ちのクレジットカードの売上はファクタリングで利用できるのでしょうか。

結論から申し上げれば、クレジットカード債権を扱うファクタリング会社であれば利用できます。利用したい企業に問い合わせてみると良いでしょう。

メリット1.入金日前に債権を現金化

クレジットカード債権をファクタリングする最大のメリットは、本来の入金日よりはやく資金を手にできる、つまり債権を現金化できる点です。

予想外の出費や取引先からの支払いの遅れが発生した場合などには、救世主となるでしょう。
また、借入金ではないので、金利の負担もありません。

メリット2.キャッシュフローの改善

もう一つのメリットは、キャッシュフローを改善できることです。ファクタリングで現金が入ってくれば、営業経費や各種支払いを賄うことができ、ビジネスの拡大にもつながります。

クレジットカードのように入金サイクルが長いと、キャッシュフローに影響が出ることがあります。その際は、ファクタリングによってキャッシュフローを改善できることがあります。

メリット3.使い道が限定されない

また、隠れたメリットとして、ファクタリングで手にした現金は使い道が限定されていません。補助や助成金であれば使い道が限定されています。

しかし、ファクタリングは補助でも助成金でもありませんので、使い道は自由です。これにより、必要な用途に資金を使用することができます。

クレジットカード債権ファクタリングのデメリット

クレジットカードの債権をファクタリングに利用することで、迅速に運転資金を調達できるようになりますが、注意しなければならないデメリットもあります。

それは、どのファクタリング会社を利用しても手数料がかかるということです。

つまり、入金を待つよりも早くキャッシュを手に入れることができる反面、手数料を差し引いた金額が振り込まれるため、債権の売却額がクレジットカードの入金日に振り込まれる金額よりも少なくなってしまうのです。

また、クレジットカードの債権は譲渡すると加盟店の契約を解除される恐れがあります。これは規約に記載されているため、規約をよくご確認ください。

しかし、早急に運転資金を用意したい場合にファクタリングは利用するメリットがあります。

【今回のまとめ】
クレジットカード債権はファクタリングできるが規約違反の可能性あり
飲食業を始め、クレジットカード決済を導入している事業では入金サイクルに頭を悩ますことがあります。その際はいっそのこと、売掛債権をファクタリングして運転資金を調達する方法があります。

ファクタリングは申し込み者の情報よりも売掛先の信用を重視しており、借り入れや融資でもないので有利子負債にはなりません。また、2社間ファクタリングであれば取引先にファクタリングを利用したことは知られません。

入金日よりも前に資金を調達したい際に、ファクタリングはおすすめです。

ただし、クレジットカード債権を譲渡したり担保にした場合は、規約により加盟店の契約が解除になる恐れがあります。
弊社は事業者様と共に
ファクタリングサービスを通じて
社会へ繋がっていきます。