2026年度の「中小企業向け予算・支援策」、注目するならどれ?
【記事更新 】
2026/02/24
2020年には世界中がコロナ禍に巻き込まれ、日本国内でもこの影響で事業縮小、さらには倒産といった残念な結果を残してしまった中小企業が多数あります。
このコロナ禍以降、しばらくの間はダメージを負った中小企業を支えるための支援策が中心でした。しかしコロナ禍から5年以上を経過した2026年度は、こうした中小企業を助けるための支援策から、さらなる成長を後押しする積極的な支援策に切り替わっています。
そんな支援策の注目点などについて解説していきます。
2026年度補助金・助成金の予算規模
中小企業向けの支援策を実施するためには当然ですが予算が必要です。では、2026年度の中小企業を支援するための予算はどの程度なのかを確認しましょう。予算は主に「令和7年度(2025年度)補正予算」と「令和8年度(2026年度)当初予算」で決まります。
| 2025年度 | (令和7年度当初)879億円+(令和6年度補正)5,235億円 | 6,114億円 |
|---|---|---|
| 2026年度 | (令和8年度当初)889億円+(令和7年度補正)8,364億円 | 9,253億円 |
参照:中小企業庁「中小企業・小規模事業者関係予算等のポイント」
URL:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r8/r7_r8_shokibo.pdf
中小企業支援のために確保された予算は9,200億円を超え、前年度と比較しても約1.5倍と非常に大きな予算が組まれています。さらに既存の基金も予算に含まれるため、予算の総額は1兆1,300億円と言われています
現政権が掲げる「積極的な財政支出」が実際に数字に表れているとも考えられるでしょう。このように大きな予算が組まれている以上、企業経営者としては利用できるものは積極的に利用していきたいところです
2026年度補助金・助成金のポイント
大きな予算が割り当てられた中小企業支援策ですが、特に補助金・助成金に関してはどのようなポイントが重視されるのか。このポイントを整理していきます。自社の方向性を考える際に、ここで紹介するポイントを意識することで、補助金や助成金の申請にもプラスが生じるかもしれません。
賃上げ環境の整備
物価高が続く現在の日本において、喫緊の課題は賃上げです。多くの分野で物価が高騰している以上、国民が手にする給料もそれに合わせて、もしくは物価の上昇を超えるペースで上がっていかなければ、国民の生活は成り立ちません
多くの企業が賃上げを実施できるように、さまざまな法改正や施策が講じられており、保持金や助成金に関しても賃上げ環境の整備が整っていることが条件となるケースは増えていきます自社のキャッシュフローを確認し、どのような方法であれば賃上げを実現できるのか、企業経営者としては積極的に取り組んでいくべきポイントといえるかもしれません。
生産性向上
少子高齢化が続く日本では、どの分野においても労働力不足が問題とされています。現役世代の人数が減り、労働力が足りないから事業を縮小するのでは、企業としての将来性が失われてしまうかもしれません
そんな中小企業が生産性を向上させることができれば、これまでのよりも少ない従業員数でもこれまで以上の企業経営が可能になるでしょう
具体的にはAIやIoTの導入、省力化、DXに関する施策が中心です自社がどのような部分で、どのような形で生産性の向上を実現できるか、経営者の方は多くの情報を収集し対策を考えて行く必要があります。
成長支援
中小企業庁では、2025年より「100億宣言」という取り組みを実施しています。中小企業にとっては大きな目標ともいえる「年間売上100億円」を具体的に目指す企業を集め、100億宣言を行った企業に対し、特別な補助金(中小企業成長加速化補助金)を交付するなど、より大きな企業への成長を目指す中小企業を支援しています
2026年度の補助金や助成金においても、自社の成長のための資金に対するものが多く含まれており、これまで以上に野心的に自社を成長させていきたいという思いも重要なポイントとなるでしょう
注目すべきは?
2026年度の中小企業支援策のポイントは、上記の通り賃上げ、生産性向上、そして成長支援ですこうしたポイントに注目し、自社の経営の方向性を定めることで、補助金は利用しやすくなるでしょう。
では実際に交付される補助金の中でも具体的に注目されるポイントを紹介していきます
新事業進出・ものづくり補助金
2026年度の中小企業向け補助金事業で、注目を集めているのが新事業進出に関する補助金と、ものづくり補助金が統合されるという点です。この2つの補助金がこれまでも非常に近い性質を持っていました。その2つを統合し、1つの補助金として交付される形になります
この変更での注目点は、審査がより厳格化されることでしょう特に賃上げ環境の整備に関してはより厳しくなっており、これまで以上に力を入れる必要があります。
そもそもこの補助金は企業の生産性向上を目的とした補助金です。生産性向上を目指すためにも賃上げが重要ということになり、結果企業として成長していくことを目指すと考えると、2026年度の中小企業支援の重点ポイントを網羅した補助金と言えるかもしれません
企業経営者としての準備
2026年度は中小企業支援のための予算が大幅に拡大されます。中小企業のさらなる成長、また地方に籍を置く中小企業を活性化することで、地方財政を強くしたいというのが現政府の考え方です
せっかく大きな予算が組まれたのですから、企業経営者として積極的に利用を考えたいところでは、企業経営者としてどのような準備が必要なのか、具体的なポイントを整理していきます
早期の情報収集を徹底する
具体的な中小企業支援策に関しては、例年1月下旬~2月に細かな情報が提供されます。2026年はこのタイミングで解散総選挙となりましたが、企業経営者としてはより迅速な情報収集が重要になります
補助金を利用するにしても、すぐに申し込めるものではありません。特に大きな金額が交付されるような補助金ほど事前準備が重要になり、その分時間が必要です補助金の中には申請基準が厳格化されるものもありますので、経営者としてはできるだけ早期に情報を集め、自社としてどのように対応していくのか、早めに検討していくのおすすめです。
どの補助金に申請するか見極める
企業経営者の方であればすでにご存じの方も多いかと思いますが、補助金は同一のテーマに対して重複して申請することができません。仮に急ぎ必要だということで少額の補助金を申請し交付を受けた場合、その補助金と同一のテーマに所属する補助金には申請できなくなってしまいます。仮に高額の補助が望める補助金があっても、申請自体ができないというケースが考えられるわけです
企業経営者としてしっかり補助金の全体像を把握し、自社をどのように改革し、度どの補助金に申請するのか、計画を立てて実行していくことが求められます
具体的な賃上げ施策を計画する
2026年度の補助金に関しては、特に賃上げの計画が重視される傾向にありますもちろんこうした計画は、計画を立てればいいというものではありません。計画を立て、さらに実行に移すことで、賃上げを実現しなければいけません
企業経営者は自社のキャッシュフローや取引状況、さらに為替レートや原材料費、燃料費などさまざまなポイントを考慮し、また近い将来の予測も行いながら無理のない範囲で積極的に賃上げを実現していくことが求められます
新事業進出・ものづくり補助金のように、大幅賃上げにより補助金額が上乗せされる特例制度もありますので、こうした制度を利用するためにも、積極的かつ具体的な賃上げ施策を計画しましょう
生産性向上に繋がるポイントを探る
もうひとつのポイントが生産性の向上です単にマンパワーに頼るのではなく、事業にAIを採り入れる、DX化を推進するなど、最新技術を採り入れることで生産性を向上させていくことが重要です
こうした動きに対しては多くの補助金が対象となりますので、自社の生産性を効率的にアップさせるためには、どのような技術を採り入れるべきかという点を中心に検討していきましょう
補助金を申請する際の注意点
補助金は返済する必要がない資金です。国や自治体の申請を通過すれば交付され、定められた目的のために使用することができます。ただし、ここで注意しておくべきは、補助金は原則後払いであるという点でしょう
何かをするために必要な予算の一部を賄ってくれるのが補助金ですが、その交付は結果が出た後となります、つまり一時的に自社がすべての支払いを行い、その後支払金額に応じた補助が行われます
補助金を利用して自社の成長拡大を目指すためには、一時的とはいえ自社が負担する必要があるわけです
一時的な出費にはファクタリングがおすすめ
補助金は利用したいものの、そもそも自社の資金繰りが厳しいというケースも多いでしょう。そんな企業におすすめなのがファクタリングという資金調達法です
ファクタリングは手元にある売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、売掛金を入金期日前に現金化するという資金調達法です。銀行等金融機関からの資金融資と比較すると審査にも通過しやすいため、利用しやすいのが特徴です
また、契約は借り入れ契約ではなく債権譲渡契約となります。自社の負債を増やすことなくしっかりと現金を確保できる方法ですので、自社の信用情報という点でもおすすめといえます
もし、補助金を利用した投資のために、一時的に現金不足の不安があるというのであれば、このファクタリングでしっかり現金を確保するというのもおすすめの方法です
2026年度の重点ポイントは賃上げ、生産性向上、成長戦略ですこうしたポイントを意識しつつ、自社のキャッシュフローを確認しながら申請できる補助金に関して検討してください
もし現金不足が問題になるようであれば、ファクタリングと言う資金調達法もあります。さまざまな方法やサービスを組み合わせ、自社を大きく成長させていきましょう





